昨日13日はキャストとオーケストラの合わせ、(本来であれば、コーラスもなのですが、会場の広さが足らず、致し方なくキャストのみに) そして今日は、劇場に入る前では最初で最後の全員での稽古でした。オーケストラ、コーラス、キャストを一堂に会しての演技つきの通し稽古。ハプニングもなかったわけではないで すが、衣装つきの通し稽古は意義あるものになったと思います。どんな衣装かは本番のお楽しみ。この演技つきの通し稽古、オケの人たちがちらちらと断片的にでも演技を見て楽しそうでした。 そういえば、いつもは歌合せの次にはピットに入ってしまうので、舞台上で何が行われているのか殆ど知らないうちに本番が終わるのですよね。ビデオを見て初めて「こうなっていたんだぁ」的な。広い会場を取るのはなかなか困難ですけれど、今後も可能であれば機会を設けたいなぁと思います。そして何日かぶりに今夜はコーラスの何人かの方と宴を。飲みニケーションも大事ですww
先日はコーラスのY氏の投稿をコピペしましたが、ルチア役の中川美和さんがFacebookに投稿しているコメントが興味深いので、2つほど紹介したいと思います。ご本人の公式Webにも挙げていないものです。
(おわかりでしょうが、僕の文章よりもそのほうが遥かに皆様の興味を誘うと思いますので) 以下引用。
9月12日の投稿より
ルチアの中川美和です。
この数年の歌手活動で私が学んだのは、「演出家と作曲家は、歌手の限界ギリギリに挑戦する」です。
音域とか動きとか、ええ、そりゃもう色々…
今回のルチアは、とにかく動きが面白いです。ええ、ルチアだけど、がっつり動きます✨( `・ω・´ )ノ
今までやった事ないような体勢で歌ってます。
でも真面目な話、経験したことないような体勢で歌うのは、本当に勉強になりました。
特に高音などは感覚で出してる部分が強いので、色々な体勢で歌う事で、解剖学的な感覚を改めてきちんと認識させられたかも。
やはり現場に勝る勉強はないなぁ…
出来ない事を無理する必要はないと思いますが、頑張れば出来る事は、やれると楽しいものね✨
そうやってつけて頂いた演出で歌ってると、不思議と歌いやすくなるんです。
いつもより高音が出たりするし。投げられた直後に歌っても、声が飛ぶの。これはほんとに不思議です。
…なんて、演出家の掌の上で転がされてるような気がする…
これも作戦なのか?
そうなのか?((((;゚Д゚))
あ、狂乱も勿論動きます(・ω・)ノ
奥村さんの演出は、ルチアはオペラの登場人物である前に、1人の血の通った人間だと痛感させられます。
だからこそ狂乱では、人間の弱さ、醜さ、嫉妬、そういったドロドロしたものを出せればなあと思ってます。
私は、その弱くて醜くて矮小なものが人間だと思っているし、それ故に私は人間が好き。
そんな狂乱を歌えたらいいなあ。
「ランメルモールのルチア」、いよいよ来週の土曜。
9月20日17時開演です。
オケ公演でチケット4000円はお買い得〜( ´ ▽ ` )ノ
気も狂わんばかりに頑張りますので(笑)皆様、是非いらして下さい!
9月15日の投稿より
ルチアの中川美和です。
ルチアHP、終了しましたー。
衣装つきで、オケも一緒に。コーラスの皆様の衣装もがっつり決まってて、すごい華やか〜。
なので気持ちは完全にゲネプロ。
やりながら、今更ながらルチアとして気付いた事がいくつか。
結婚証書のくだり…エドガルドに指輪をとられるあたりで。
硝子にパーンとヒビが入るように、エドガルドの顔が割れて見えた瞬間があって。
あールチアはこの時に完全に狂ったんだなぁ、と思ったり。
最初のうちは、ルチアはアルトゥーロを刺した時に狂ったのかと思ってましたが、
(人を殺してしまったというショックで)
理屈じゃなくて気付く事ってあるんだなあ、と。
あ、あとライモンドがすごい怖く見えて、これもまた何か発見でした。
この怖さとゆーのは、ライモンドの吉川さんが大きくて、私がチビだから怖いとかそういう事ではなく(笑)
ライモンドが「Qual gioja」て言った時。
何ていうか、ライモンドの顔をした別の人間に思えて、この人誰なんだろう、ていう。
だって、今までルチアにとって辛い事を「何という喜び!」なんて言う人じゃ絶対なかったのに。
またすごい笑顔なんだよね、ライモンドがさ。
それが怖いやら訳わからんやらで、ますます頭がぐるぐるしてきて。
ライモンドは父親同然の人なのに、どうしてこの人がこんな事を言うの、どうして私の不幸を喜ぶの、ていう、
何かもう意味わからんのとぐちゃぐちゃがすごくて。
今まで愛していた人たち(家族的な意味でも)が、突然何かに取り憑かれたように自分にとって敵になる、
てのはホラーにも似た何かのように思えます。
そうやって考えると、
「昔はノルマンノもルチアと仲良かっただろうし」て演出家の言葉を思い出して。
あーじゃあノルマンノはルチアの恋を知ったら、エンリーコの腹心だし、ルチアに対しての態度が変わったりしたろうし。
(豹変や責めたり、とかではなく、もって回った嫌味とかを言ったりしそうだ)
それもルチアにとっては怖い事だったんだろうなぁ。
恋を反対される事の他に、愛していた人間たちが敵になる恐怖は凄まじいと思う。
だからその恐怖がピークの時に、その精神状態で恋人ではない男と寝室に放り込まれたら、そりゃ刺すな(笑)
いわばその男、アルトゥーロもルチアにとっては敵なんだしねぇ。
でも本当に悲劇はアルトゥーロだと思うよー。
ここは最初からずっと意見が変わらない…笑
そんな事を考えた、昨日のHPでした。
次は場当たり、当日ゲネプロで本番。
あと少し!